長年の謎が解けた ( ゚д゚)(2024年4月26日)
先日、お客さんと仕事の打ち合わせをしていた時の話。
仕事の話が一通り終わって、少し雑談をしていたのですが、私よりも何年もこの業界で働かれている方で知識がめちゃめちゃ豊富なので、ふと私が長年疑問に思っていた事を質問してみたのでした。
みなさんのおうちに和食器ってありますか?
深山は今でこそ洋食器を中心に製造していますが、昔は和食器もバリバリ製造していて、今でもOEMのご注文があれば和食器を製造する事がたまにあります。和食器というか、和食器テイストのうつわというか。
で、昔の焼き物皿とか取り皿の裏側ってこんな感じのものが多いのです。テーブルに接する面の事を私たちは「ハマ」と呼んでいますが、ベターッと平らになっているハマなのでこの画像の場合は「ベタハマ」と呼んでいます。この、ベタハマの部分に謎の斜めの溝が必ず入っているのです。
なんでなんだろう、とずっと謎で、深山に入社してからも色んな人に聞いてみたのですがコレといった回答が得られなくてですね。そういうデザインなんじゃないの?っていう人もいれば、軽くするために削ったのでは?という人もいて。
いまいちピンとこなかったのですが、お客さんに質問をして全ての謎が解決しました…!
なんでも、昔は焼き物を窯で焼成する際の棚板が、今ほど真っすぐではなく、また綺麗ではなかったんだそうです。
その為、釉薬を施した素焼きを棚板にのっけるとクルクル回転してしまったり、カタカタ動いてしまう事があったそうで、それらを防ぐために動かないような引っかかりと言えばいいのかな。真っすぐなベタハマではなくて、少し削ったり溝を入れたりして防いでいたんだそう。つまり、この謎の斜めの溝は、飾りなどではなく「製造工程において必要な溝」だったんですね。目から鱗がポロポロと。
ちなみに、今の時代は真っすぐで綺麗な棚板を使用されている窯元がほとんどだと思いますので、わざわざこういう溝を入れるところは少ないんじゃないかなあ。まあ、焼き上げる環境にもよると思うのですが。
またひとつ、知恵が身に付きました。
商品戦略室
渡辺
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