2025年07月

2025年07月の記事

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました(2025年7月31日)

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

インテリアライフスタイル2025にて初お披露目しました、slope_cobalt(スロープ コバルト)を深山食器店にてお取り扱い開始しました。slopeは2024年に発表したばかりの新製品ですが、当初よりシンプルな形状を目指して開発した製品です。そのため、レリーフが少ない分「絵」をつけやすく、発表後はOEMとしてのご注文も多くいただいております。その流れを汲んで、インテリアライフスタイル2025では「深山が絵をつけたらどんなslope(スロープ)になるのか?」と白と青の世界で表現してみました。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

これは普通の上絵転写ではなく、窯変転写というものを使用しています。焼成すると転写に使われている絵具が動くので、よーく見てみるとひとつひとつの色の濃度やグラデーションの具合が微妙に異なるのです。なので、転写なんだけど手描きのような風合いが出せるの。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

はじまりは新春見本市2025において、加飾の提案として吹き墨の製品を並べたことによります。美濃焼や和食器では昔からある伝統的な技法ですが、最近ではあんまり見なくなってきた技法で深山でも大昔はやっていたみたいなのですが現在ではほとんどやってません。そんな技法を復活させたい、という思いからチャレンジしてみたのでした。試行錯誤の上、吹き墨とスパッタリングの中間みたいな感じの絵柄になりました。これを見本として、絵柄をデータに取り込んでいきます。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

取り込んだデータから上絵転写を転写屋さんに作成してもらい、実際に自分で貼って試作。深山のスタッフの多くは「実家が上絵の絵付けをしています」とか「転写屋さんで働いていました」というような、もともと陶磁器関係の仕事に近かった人材が集まっているので割と試作はこんな風に自分たちでやってしまいますね。さすが地元出身(笑)。ちなみに私も実家が陶器屋さんでした。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

窯変転写は焼成後、思いもよらない動きをしていたりするので、こんな風にキッチリ貼っても狙ったような色や柄で出るのかは窯から出てくるまでわかりません。だから、何十通りも貼って窯入れをして、その結果を見てみるしかないのです。長い道のり。担当スタッフは何枚も何枚も転写を貼っていました。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

コバルト(呉須)は濃すぎるとグツグツ煮えてしまい、こんな風にツブツブが発生してしまいます。これは失敗例。ここから、窯の中の位置を変えてみたり、転写から絵具を減らして薄くしてみたりと、綺麗な絵柄になるように様々なパターンで微調整を行っていきます。これが本当に辛かった~。ものすごく根気のいる仕事でした。

slope_cobalt(スロープ コバルト)のお取り扱いを開始しました

そんなこんなで、無事に完成したslope_cobalt(スロープ コバルト)はインテリアライフスタイル2025でも大好評でした!遠くから見つけて近寄ってきたお客さんが、「え、これ転写なんですか?」とビックリされていました。そうだろう、そうだろう。いかに手描き風に見せるかがポイントだったので、これは嬉しい反応です。
slope_cobalt(スロープ コバルト)はもちろん、この技法を取り入れて新商品を開発したいというOEMのご相談も多くいただいております。
長い時間と手間をかけて開発した甲斐がありました…嬉しい。slope_cobalt(スロープ コバルト)、ぜひよろしくお願いします!

↑インテリアライフスタイル2025の深山ブースのメインビジュアルにも使用しました

商品戦略室
渡辺

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