2025年08月

2025年08月の記事

黙々と…

黙々と…(2025年8月28日)

黙々と…

やきイロ箸置シリーズの染付下絵に大量注文が入ったため、ここ数日はひたすら銅板転写を貼っております。それはまあ、黙々と。一心不乱に。

黙々と…

銅板転写は釉薬をかける前の段階で、素焼きに直接転写を貼って絵をつけるという技法です。転写を貼るには水が必要なのですが、筆でつける、スポンジでつける、直接水につける(くぐらせる)など様々な方法があります。これは、その絵柄の大きさであったり、うつわの形状であったり。また、転写に使用されている顔料の特性により使い分けているのですね。この箸置きはサイズが小さいですし、まっ平です。また、転写は呉須を使用していてにじみやすいので、スポンジを使うと絵がにじんでしまう事から水につけるという方法を取っています。一口に銅板転写といっても、美しく仕上げるための工夫がなされているのです。

黙々と…

ちなみに焼き上がりはこんな風になるよ。焼成すると素焼きがちょっと小さくなるので、絵柄もキュッとコンパクトにまとまり引き締まった感じがしますね。
金魚や花火の絵がはみ出さないように、どちらも垂直になるように、と指示があるので、その通りに綺麗に貼っていきます。最初は慣れるまで大変ですが、慣れてくるとなんというか指先の感覚でわかるようになってくるので、半日で200~300個くらいは貼れるようになってきます。

黙々と…

おまけ。こちらは福・松竹梅というシリーズのうつわですが、同じ呉須を使用した銅板転写を貼ってもなんとなく色が違う気がしませんか?いわゆる一般的な呉須の銅板転写の色はたぶんこっちが多い気がするんですけど、やきイロ箸置きに使用している呉須はちょっと黒い成分を入れてもらっているので、雰囲気が小道具っぽいというかアンティークな雰囲気を醸し出しているのです。絵柄にも色にもこだわったやきイロ箸置き、ぜひよろしくお願いします。
さて、今日も転写を貼ってきます。

商品戦略室
渡辺

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