今年新しくなった深山の総合カタログの最初のほうのページにいる、slope（スロープ）というシリーズ。深山は鋳込成形によってうつわを製造しているのですが、その特徴として「丸い形以外のものを作れる」というものがあります。つまり、なんでも自由自在に形を作ることが出来ちゃうのです。
そのため、どうしても深山のうつわは特徴的な形をしていたり、レリーフが入っているものが多いのですが、近年お客様より「もっとシンプルな形はないの？」とか「普通に丸いお皿が欲しいんだけど」と言われることが増えてきました。

そこで！あえて今この時期に、これまでの深山になかった「シンプルな形状のうつわを作ろう」というコンセプトのもと誕生したのがこのslope（スロープ）なのです。早速お客様に「深山さんらしくないね（いい意味で）」と言われました。

ところで、slope（スロープ）はシンプルなお茶セットという構成で作っているのですが、そうするとシンプルなポット、シンプルなカップ、シンプルなトレイという感じで…なーんか、ちょっとつまんない。どこかアクセントになるような、遊び心を入れたいよねって事で急遽追加したのがこちらのティーバッグトレイとミニボウルです。

ものすごく昔はお茶セットというと必ずこういう小物がついてきましたが、最近ではお茶もティーバッグ以外に粉末で手軽に入れられるようになってきたし、陶磁器以外の素材でも作られるようになったのでだんだん姿を見かけなくなりました。なんでしょう、あると嬉しいけれど別になくても大丈夫かな？みたいな…。

正直、こういう小物まわりはメインのお皿などに比べると注文数はグッと少ないです。バカ売れすることもありません。売上的にも「あってもなくてもいいかな」って感じではあるのですが、「売れないから作らない」と最初から決めつけてしまうと、それこそつまんないカタログになってしまいます。お皿よりは少ないかもですが、もしかしてこのティーバッグトレイとミニボウルを熱烈に求めている人がいるかも知れません。

という訳で、売れ筋商品ばっかり作るのではなく、こういう「あんまり売れないかも知れないけど、でもなんか面白いよね」っていうアイテムをどこかにプラスワン出来るような、そんなものづくりをこれからも続けていきたいと思います。

商品戦略室
渡辺

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