うつわリポート

深山の開発担当者による、うつわ深堀り解説。普段は何気なく手に取るうつわにも、実はたくさんの技術やこだわりが詰め込まれています。もっとうつわのことが好きになったり、知りたくなったりするきっかけになればうれしいです。

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

プロユースのうつわとは?

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

ホテルや旅館、レストランなどでの使用にも耐えうる、強度や美しさを持つうつわ。いわゆる業務用食器のことを、プロユース食器と私たちは捉えています。
通常は問屋さんなどを通じて大量注文を頂く事が多いのですが、昨今は個人の方が家庭使いをするために購入されたり、チェーン店ではなく個人経営規模の飲食店さんがオープンに合わせてご注文を下さる事が増えてきました。
そこで、深山のうつわの中から「こんなタイプの飲食店にオススメ」といううつわをピックアップし、こちらのシリーズ連載「プロが選ぶうつわ」でまとめていきたいと思います。

第3回目は「ホテルや旅館の客室茶器編」です。
最近、土瓶と煎茶椀を何十セットもまとめてご注文される方や、ポットや急須でこんなサイズのものはありませんか?といったお問い合わせを多くいただくようになりました。詳しくお話を伺ってみると、旅館やホテルなどでお客様にお出しするために使いたいとのこと。客室にあらかじめセットする場合もあれば、自由に使えるサロンなどに常時おいておくために同じ形のうつわをたくさん必要とする場合もあるんだそうです。
というわけで、そのご要望にお応えする形で深山がおすすめする客室用に使える茶器を今回はご紹介していきたいと思います。

今までの深山にはなかった、真っ黒な茶器が誕生しました

2025年、深山の業務用カタログが刷新。こちらは在庫対応製品となりまして、主に業者様向けの製品が中心となり掲載されています。今まではお皿などがメインでしたが、今回は茶器を掲載しました。しかも今までの深山にはなかった、黒い茶器セットです。

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.4 ホテルや旅館の客室茶器編

ホテルでも旅館でも使える落ち着いた印象の茶器セット。どんなお部屋でも使えるシンプルさを追求した結果、鉄釉という黒い釉薬にたどり着きました。特に旅館などでは鉄瓶などが人気があるそうですが、大量に数をそろえようとするとコストの関係で難しく断念するケースもあるんだそうで…。そこで、鉄瓶の代わりにお使いいただけるような、鉄のような質感を持つ鉄釉を施し、どんなお部屋のインテリアにも調和するシックな印象の茶器に仕上げてみました。

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.4 ホテルや旅館の客室茶器編

業務用の茶器は組み合わせが自由自在。例えば、こちらは一汁一菜(いちじゅういっさい)の土瓶に小茶事(こさじ)の煎茶椀を組み合わせています。同じ鉄釉の色同士だからこそ、シリーズが異なっても違和感なくセットにしてお使いいただくことが可能となりました。

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fucube(ふくべ)の土瓶に、かさね茶器の煎茶椀。どちらもシンプルでいて丸みを帯びたデザイン。通常のfucube(ふくべ)の土瓶の蓋とは異なり、業務用茶器としてあえてレリーフの入っていないシンプルなデザインを特別につくっております。お部屋のどんな雰囲気にもなじむよう、とことんシンプルさを追求してみました。

お茶がおいしく見える、白磁の茶器

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お茶の色がきれいに映えるのは、やはり白磁の茶器。排泥鋳込みでものづくりをしている深山では、土瓶やポットの種類が豊富なんです。ふっくらとしたフォルムが可愛いらしく、またお茶をたっぷりと淹れることができる白磁のfucube(ふくべ)の土瓶は安定感があります。

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.4 ホテルや旅館の客室茶器編

お部屋にセットするとこんな感じです。土瓶だけではなくポットもございますので、旅館やホテル、お部屋の雰囲気にあわせてお選びください。同シリーズの受け皿なども組み合わせることで、おもてなし感がより一層増すことでしょう。

うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

ちょっとスタイリッシュな形の茶器をお探しの場合は、花音(かのん)の土瓶はいかがでしょうか?横ではなく縦に伸びている形状なので、狭いスペースでも茶器セットをスッキリと収納することが可能です。


うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

そんなに容量はなくてもいいかな、というコンパクトなサイズの茶器をお探しであれば白磁の一汁一菜(いちじゅういっさい)の土瓶と煎茶椀がおすすめです。

ホテルの客室にはかかせないマグカップ

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茶器セットまではいかなくても、お部屋でホッと一息ついてもらうためのマグカップも深山のうつわで揃います。様々な形状がそろっているマグカップの中でも人気が高いのはスタマグです。コーヒーや紅茶はもちろん、お茶も飲めます。茶器がなくてもインスタントのドリンク類を一緒にセットすれば、お客様の満足度も高まること間違いなしです。
スタマグはミニサイズもございますので、お好みでお選びください。


うつわリポート「プロが選ぶうつわ」vol.3 ホテルや旅館の客室茶器編

2024年にデビューしたばかりのslope(スロープ)も、そのシンプルなデザインが早くもご好評いただいております。余分なデザインをすべてそぎ落とした、とてもシンプルな形状のポット。そして、カップはハンドルの有無をお選びいただけるのです。同シリーズのプレートをセットにしたら、こんな風にソーサーとしてだけではなくお茶請けのプレートとしてもお使いいただけるんですよ。

ホテルや旅館の客室茶器のうつわ まとめ

初めてのコンテンツ、「プロが選ぶうつわ」いかがでしたでしょうか?深山には白磁の茶器はもちろん、今回新たに仲間入りをした鉄釉のほか、色釉の茶器もそろっています。お部屋の雰囲気やお客様の人数にあわせてサイズなどをお選びください。

シリーズ連載「プロが選ぶうつわ」について

一般のご家庭で使うだけではなく、飲食店やホテルなどの場面で使えるうつわ。深山ではそのどちらも製造しております。プロが選ぶうつわとは?また、プロにおすすめしたいうつわとは?
これまでとはちょっと違った視点で深山のうつわをご紹介していきます。

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岐阜県瑞浪市。三市からなる美濃焼産地の中でも磁器、特に白磁の製造に特化したこの地区に深山はあります。
昭和中後期、世界の工場として欧米の洋食器ブランドの依頼に対し上質な白磁の洋食器を供給した時代に培われたものづくりの基礎。
私たちは、それら受け継いだものを基に、現代の暮らしに寄り添った丁寧な道具としての器を作っています。
製造や製品、使い勝手に関するお問い合わせなどございましたらお気軽にお問い合わせください。

Mizunami City, Gifu Prefecture.
Miyama is located in the Minoyaki producing area consists of three cities where porcelain, especially white porcelain is produced.
Foundation of manufacturing that was fostered during the middle and late period of Showa era when western style white porcelain tableware was provided, having received orders from the European and American tableware brand companies.
We are producing tableware as a gracious tool suitable for contemporary life associated with what we have inherited.
Please feel free to make inquiries to us about production, products and usability.

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