深山web感謝祭

【2023年深山感謝祭】深山うつわの豆知識

「食器」を選ぶときどんなところを見ていますか?
雰囲気の似ているデザインでも、製造の背景やコンセプトは様々。ここでは、知っておくと「買うとき」「使うとき」にちょっと安心できるうつわの背景や豆知識をメーカーの目線でご紹介します!

① 深山の白磁とは?
② 仕切り皿が得意です。
③ 高台(こうだい)がどの部分かご存知ですか?
④『伏せ焼き』と呼ばれる焼き方があります。
⑤ リム皿とクープ皿の違いって?
⑥ ご飯茶碗いろいろ。お好みはどれですか?

①深山の白磁とは?


陶磁器生産量が全国一位の【美濃焼】は岐阜県の多治見市・土岐市・瑞浪市で構成され、地区によって特性が大きく異なります。
その中で深山のある「瑞浪市」は、かつて洋食器を輸出していた世界的な生産地でした。欧米の洋食器ハイブランドの下請け工場として試行錯誤を重ねて上質な白磁食器の製造をしてきました。その時培われた技術と基準が引き継がれ、現在も美しい器を作り続けている地区です。
そこで作られる深山の白磁の特徴は、【「素材」と「焼成温度」の違いから生じる長く綺麗にお使い頂ける表面の仕上がり】だと考えています。見た目では分かりづらいですが、きめ細かくガラス質の多い素材を1340度という高温で焼成する事で生み出したこの仕上がりの質の高さは、長くお使い頂くほどに実感いただけます。

②仕切り皿が得意です。


お皿の形と言えば「丸」をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
陶芸教室で経験のある方もいらっしゃるかと思いますが、「ろくろ」の上で粘土を回転させながら作ることで丸いうつわが出来ます。産業においてもその工程を機械化した「機械ロクロ成形」で量産した「丸いうつわ」が多く作られています。
しかし、深山では「鋳込(いこ)み成形」という異なる方法で形を作ります。
この技法は、器の形の空洞がある石膏で出来た【型(かた)】の中に泥を注入し乾燥させて形を作る方法です。そのため、丸だけでなく四角や楕円など様々な形のうつわを作る事が可能です。デメリットは機械ロクロ成形と比べると一日の生産量が五分の一以下になってしまう事ですが、深山ではこの成形方法にこだわり、形や機能面において独自のものづくりを行ってきました。その象徴となるのが『仕切り皿』です。鋳込み成形でしか作れないこの器が私たちのものづくりを表しています。
その中でも特徴的な三点をご紹介します。

1.イゾラパレット

不動の一番人気製品!
ランチプレートに使いやすいLサイズ、取り皿に便利なMサイズ、薬味や調味料のうつわに便利なSサイズ、すべてにお箸やカトラリーを置けるスペースがあります。

2.サヴォネ

重なり合うシャボン玉をモチーフにデザインされた仕切り皿。 飲食店さんに使っていただくことも多く、食卓がカフェやレストラン風の雰囲気に。

3.コワケ

シンプルで使いやすい20年以上前から愛されるロングセラー品。なめらかなカーブで仕切られ、和洋中どのような料理も合います。

③高台(こうだい)がどの部分かご存知ですか?


高台とは、うつわの底についている台の呼び名です。いろんな名前があって美濃焼の地方では「ハマ」とも呼びます。
特に使うとき机と接する面は、他の部分のように釉薬(ゆうやく)でガラスコーティングを行う事ができないので、素材の質感がそのまま表れています。深山の製品はガラス質の多い磁器を素材としている為、この部分もツルツルしていますが、粗めの粘土の多い陶器を素材とした窯元の製品だとザラザラとした質感を残している場合もあります。
この部分を見て、素材が何かを説明できたら、やきもの通みたいですね!
注意点としては、この部分は焼いたままだと磁器でも結構ザラザラしていて、そのまま使うと机を傷つける事があります。
そのため出荷前に研磨をして、滑らかな状態で出荷しますが、研磨が甘いとザラザラが残っている場合があります。そうした際はホームセンターなどで販売しているサンドペーパー(少し粗めのもの)で高台を研磨すると滑らかになります。

回転する研磨材で高台のざらざらを磨いてなめらかにしています。

④『伏せ焼き』と呼ばれる焼き方があります。


伏せ焼きとは、高温での焼成の時に器が変形してしまうことを防ぐ焼成方法です。
深山ではガラス質の多い磁土を素材にしている事を①でご説明しましたが、そうする事で完成後は硬く滑らかな質感に仕上がります。しかし製造過程、特に焼成時のガラス質が溶けている段階ではとても柔らかくなり、その際に形が歪んでしまう事があります。特に薄く作る製品ではこの傾向があるため、伏せ焼きをします。
方法として、トチという山状の耐火物の上に、器の口の部分が下になるよう乗せて焼き上げるというものです。うつわを「伏せて」焼くことから、この名前になりました。
この方法で焼くと、形が歪むのを防ぐだけでなく、底の部分まで絵をつけたり釉薬でガラスコーティングする事が可能となります。反面トチと接する飲み口にあたる部分はガラスコーティングされませんが③の高台と同じく完成後に研磨加工で滑らかに仕上げます。この方法を使って、裏面まで絵をつけ、形を崩すことなく薄く繊細な焼き上がりで仕上がっているのが『sasasaシリーズ』です。

⑤リムとクープの違い

リム皿・クープ皿、いずれも現代では日常使いされる器ですが、元々は洋食器をルーツとする器の呼び名であり、かつてはそれぞれ異なる形式で使われていました。

まず、リム皿とは、盛り面から1段上がっているフチがある器です。「縁」のことを「リム」と言います。
ドイツのマイセン、イギリスのウェッジウッドなどヨーロッパで洋食器ブランドが誕生した17世紀頃、主に上流階級の食卓やフォーマルな席で使用された形式がこのリム皿。
リム部分に華麗な装飾を施すなど、食卓を華やかにするとともに、当時の最先端技術であった磁器による美しい食器を所有する事で自身のステータスをも表現していたと言われています。

次にクープ皿とは、フランス語「クぺ(切る)」を語源とする、「リム部分を切り取った皿」を意味します。
実用性の高いこの形式は、リム皿とは異なり、民衆が使用する日常使いの器として重宝されていたそうです。
それぞれ異なったルーツを持つ器の形式で、例えば格式を重んじる高級レストランではクープ皿を使う事を憚られる時代もあったそうです。
しかし、器が身近になった現代では、それぞれの好みや料理との相性で選択され自由にお使いいただいています。

 

⑥ご飯茶碗いろいろ。お好みはどれですか?

形の自由度が高いものづくりが得意な深山は、色んなご飯茶わんを作ってきました。今回一堂にご紹介します。お好みのご飯茶わんを見つけていただけたら嬉しいです。

■持ち易い高めの高台のシンプルなご飯茶わん

“カーベア ライスボウル 白磁”
「くらわんか茶わん」という高い高台でしっかり持てる伝統的なフォルムをモチーフとした普段使いに最適なご飯茶わん。少し大きめでお茶漬けにも最適なMサイズと小ぶりでお子様でもお使い頂けるSサイズの2種あります。色は「白磁」。シンプルなフォルムと相まって飽きることなく長くお使い頂けます。

 

■色とサイズを選べるバリエーション豊富なご飯茶わん

“ネスト 親子茶碗 L・M・S“
パパ・ママ・キッズと、サイズの異なるごはん茶碗。「ネスト」は入れ子に収まるという意味で、綺麗に重なり収納しやすくなっています。
外側のレリーフは、子供の手にも引っ掛かりやすく、
内側のレリーフは、おかわり半分の目安になります。
色はサイズによって異なります。
キッズサイズ(S)は…白磁、黄瀬戸、ヒワ
ママサイズ(M)は…白磁、飴釉、ねこやなぎ
パパサイズ(L)は…白磁、天目、織部
豊富なバリエーションの中からお好みの色とサイズをお選びください。

 

■手仕事を感じるやきものらしいごはん茶碗

”クリース ライスボウルS”
クリースとは「しわ」という意味で、ランダムに彫り込まれたレリーフと色の濃淡が美しいごはん茶碗。
うつわの表情が映える広がった形。この形が平茶碗(ひらちゃわん)とも呼ばれ、口径が広がっているのでごはんを適度に冷まし、温かい地方や夏のお茶碗としても愛されています。
色は、シンプルでどんな場面でも使いやすい「白磁」と、やきものならではの風合いをより感じやすい「織部」の2色を揃えています。

 

■愛らしくて機能的なお子さま向けのごはん茶碗

”ヤムヤムヤミー お花のマルチボウル”
お子さまサイズのごはん茶碗。その名の通り、ごはん茶碗に、スープボウルにと様々なシーンにお使いいただけます。
高台は可愛らしいお花形。指の引っ掛かりとなり、持ちやすく、滑りにくい形。
色は、シンプルで使いやすい「アイボリー」に加え、
見ているだけで楽しくなるような「サーカス柄」があります。

 

■縁起のよさが潜んだふっくら形のご飯茶わん

”あたり飯碗 白磁/赤釉”
矢が的に命中した様子を切り取った商売繁盛などの縁起文様「あたり矢」をモチーフにした飯碗。高台の中は「的」のレリーフが施されていて、箸置きあわせると、矢が的を射ているようなデザインとなっています。ごはんを包み込むようなふっくらした形は、たくさん入る上に、手にもよくなじみます。色は「赤釉」と「白磁」の2色。迎春に、贈り物にぴったりな紅白のうつわです。
最後までご覧いただきまして誠にありがとうございます。

 

かなり窯元目線になってしまいましたが…ネットショップだとわからないことがまだまだたくさんあるかと思います。少しでも多くのことをお伝えして焼き物の存在をリアルに感じて頂けますと幸いです。(おわり)


●もっと知りたい方へ

購入された製品や気になっている製品の詳細をもっと知りたい方は、コチラよりお気軽にお問い合わせ下さい。

関連記事一覧