
馬の目(2025年4月9日)
早くも来年の干支である「午」のイヤープレート制作に向けて、開発担当チームが動き出しています。私も過去にメインで担当していた事がありますが、いつもこれくらいの時期からスタートすることが多いのです。
さて、来年の干支は午(うま)。実は深山の製品にも過去、馬を連想させるデザインのうつわがありました。それが、こちら。馬の目、というシリーズです。
形状はperito(ペリート)より、カップ&ソーサーとモカカップ&モカソーサーを使っています。馬の目の絵柄にあわせて、ソーサーは濃い茶色の釉薬を施釉し、絵柄が映えるようにカップの釉薬は淡い黄瀬戸のようなクリーム色です。
さて、馬の目とは?
深山の過去の製品をしまっている倉庫でこのうつわを発見した時に、「あれ?これ、どこかで見た事があるな…」と思ったのですが深山オリジナルの柄というわけではなく、焼き物における伝統的な絵柄なのです。主に瀬戸地区のあちこちで焼かれていて、瀬戸の焼き物関係の博物館などに行くと当時の製品を見る事ができます。
この渦巻模様がまるで馬の目のように見えたことから、馬の目皿などと呼ばれることになりました。
本来は筆でぐるぐると渦巻を描くのですが、深山で製品化をした際は銅板転写で絵をつけていたみたいです。ちょっと絵柄が釉薬に溶けてぼんやりしているところが、本当に筆で描いたような仕上がりになっていますね。
裏印にもちゃんと馬の目があった!来年の干支である「午」にあわせて馬の目を復刻させてみたらどうだろうか、とか、いろいろ考えてみたのですが…。
骨董品としても人気が高く、コレクターもいるほどの馬の目皿。そんな歴史あるうつわを復刻させるなら、もうちょっと自分自身が馬の目について勉強してからのほうがいいよな~、と思い今はちょっと寝かせておく事にします。そうだそうだ、深山のイヤープレートも作っていかないといけないですしね!
深山では基本、美濃焼を製造していますが焼き物全般の歴史を探っていくのは面白いです。毎日、楽しみながら勉強をして仕事もしております。
商品戦略室
渡辺
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