うつわリポート「暮らしを楽しむ、道具としてのうつわ。」EP.8 kowake(コワケ)
料理を盛り付けるだけではなく、道具として使える深山のうつわ。
深山食器店・うつわリポートのシリーズ連載、「暮らしを楽しむ、道具としてのうつわ。」と題して、ご紹介していきたいと思います。
第8回目は、kowake(コワケ)です。
2004年度グッドデザイン賞を受賞したkowake(コワケ)シリーズは深山を代表するプロダクトと言っても過言ではありません。特に業務用として用いられる機会が多く、様々なレストランやホテルなどで見かける事が多いうつわだと思います。そんなkowake(コワケ)がどのように誕生し、また深山のベストセラー製品となっていったのかを追ってみたいと思います。
ビュッフェなどでよく見かける、kowake(コワケ)
みなさんはレストランやホテルのビュッフェ、好きですか?私は大好きです。
深山に入社する前から、あちこちのビュッフェに出かけていたのですが、実はそこですでにkowake(コワケ)に出会っておりました。深山に入社してから「なんか見た事あるな…」と気になっていたうつわ。それが、kowake(コワケ)だったのです。
和・洋・中、どんな料理でも受け入れてくれる、優しい雰囲気の仕切り皿。
そして深山が最も得意としている、美しい白磁。積み重なりもよく収納もしやすい事から、業務用として非常に好評を頂いているkowake(コワケ)ですが、最も活躍している場はやはりビュッフェではないかな、と思います。
食べたいものを食べたい分だけ、ちょっとずつ盛り付けることが出来るkowake(コワケ)。仕切りがあるので、盛り付けたお料理同士が混ざってしまうことがありません。また、お料理だけではなく調味料を入れることだって出来ちゃいます。
業務用として人気が高いのは9つ仕切り皿(画像・右)や6つ仕切り皿ですが、仕切りビュッフェプレート(画像・左)のように変形タイプもありますので、様々なお料理に合わせて仕切り数を選ぶことが可能となります。
CADを活用して初めて図面を起こした製品
kowake(コワケ)は横から見てみるとわかりますが、ひとつの小さな正方形が連なっている形状で構成されています。昔、深山ではまだ人の手で図面を引いていた頃、このような滑らかな形状のうつわを開発することが難しく、仕切り皿というものは存在していませんでした。
だんだんとパソコンやCADなどの技術を取り入れるようになり、それまでになかったタイプのうつわを開発することが出来るようになったのですが、kowake(コワケ)もその時期に誕生したうつわだと聞いております。
仕切りの部分が滑らかではないと、そこに亀裂が入りやすくパキッと割れてしまうのですね。製品化するにあたり課題であった仕切りの部分を、使いやすく・美しく・割れにくくデザインしたものがこのkowake(コワケ)となります。
重なりがよく収納に困らない
kowake(コワケ)シリーズは積み重なりがよく、スッキリと収納することができるうつわです。
食器棚の中はもちろんのこと、ビュッフェなどで多くのお客様が手に取るうつわがゴチャゴチャと散乱していたり、それだけで大幅なスペースを取ってしまったら飲食店も困ってしまいます。そんな問題を解決するべく、積み重ねた時の状態までもを計算して設計されました。
おかげさまで、2004年度グッドデザイン賞を受賞。今では多くのレストランやホテルで愛用して頂いています。
業務用食器ですが、ご自宅でもお使い頂けます
さて、ここまで業務用としてのkowake(コワケ)について説明してきましたが、もちろんkowake(コワケ)はご自宅でもお使いいただけます。ここからは私がオススメするサイズや使い方についてご案内しますね。
kowake(コワケ)手付き小皿
kowake(コワケ)の中で一番小さなサイズです。この手付き小皿だけ、角がピヨッと飛び出ていて持ちやすくなっております。手のひらにちょうどピッタリとおさまるサイズ。調味料を入れて、大きなうつわの片隅にちょこんとのせるだけでお洒落な雰囲気になります。
kowake(コワケ)2つ仕切り皿 / 3つ仕切り皿
オードブルやちょっとしたお惣菜(お漬物とかナムルとか)を並べて盛り付けるのにピッタリなのは、2つ仕切り皿と3つ仕切り皿でしょうか。まるで飲食店のような盛り付けに。3つ仕切り皿の上に2つ仕切り皿を重ねて収納することも可能です。
3つ仕切り皿にまるっこいおはぎを盛り付けると、こんな感じ。実際、和カフェでこんな風に和菓子を盛り付けて提供されているお店もあるんですよ。
kowake(コワケ)仕切りランチプレート
1人分の食事をスッキリとこれ1枚で盛り付けることができる、仕切りランチプレートです。一番広い面積のところにはメインとなるおかずや主食などを。サイドの小さな面積のところには副菜を盛り付けるのはいかがですか?
kowake(コワケ)には便利なミニサイズもございます
実は…kowake(コワケ)にはコワケ・ミニというシリーズがございます。
その名の通り、形はそのままに少しだけサイズを小さくしたシリーズなんです。主に調味料などを盛り付けるとちょうどいいサイズ感なのですが、アクセサリートレイとか文房具入れにしてもよいかも知れません。ミニサイズなので場所も取りませんし、仕切りがあるので中身がスッキリと見えて便利なんですよ。
幻の…ピンク色のkowake(コワケ)を発見!
倉庫を整理していたら、こんなのを発見しました!
現在は白磁のうつわとして愛用されているkowake(コワケ)ですが、昔はピンクやブラウンなどのカラー釉を施して販売していた時期もあったそうです。結局、業務用としての需要が増えて、白磁に統一されてしまったのですが…。色つきのkowake(コワケ)も雰囲気が変わって、これはこれで可愛いですよね。
シリーズ連載「暮らしを楽しむ、道具としてのうつわ。」について
深山では日々、様々なうつわを製造しております。うつわと言えば、多くの方が料理を盛り付ける食器を主に思い浮かべることでしょう。ですが、深山のうつわの中には食器のようであって食器ではない、道具としてのうつわが数多く存在しています。
料理を盛り付ける以外の使い道がある事で、日々の暮らしが「ちょっと」楽しくなります。
いつまでも使い続けたい生活道具としてのうつわ、私たちの日常生活に溶け込むうつわ。そんな深山のうつわを、「暮らしを楽しむ、道具としてのうつわ。」シリーズとしてご紹介していきたいと思います。
検索用キーワード:暮らしの道具 / コワケ / ビュッフェ / 飲食店 / うつわリポート / kowake / レストラン / ホテル
\ Follow Me /
face book / instagram
岐阜県瑞浪市。三市からなる美濃焼産地の中でも磁器、特に白磁の製造に特化したこの地区に深山はあります。
昭和中後期、世界の工場として欧米の洋食器ブランドの依頼に対し上質な白磁の洋食器を供給した時代に培われたものづくりの基礎。
私たちは、それら受け継いだものを基に、現代の暮らしに寄り添った丁寧な道具としての器を作っています。
製造や製品、使い勝手に関するお問い合わせなどございましたらお気軽にお問い合わせください。
Mizunami City, Gifu Prefecture.
Miyama is located in the Minoyaki producing area consists of three cities where porcelain, especially white porcelain is produced.
Foundation of manufacturing that was fostered during the middle and late period of Showa era when western style white porcelain tableware was provided, having received orders from the European and American tableware brand companies.
We are producing tableware as a gracious tool suitable for contemporary life associated with what we have inherited.
Please feel free to make inquiries to us about production, products and usability.