月々特集

季節に合ったおすすめのうつわやその使い方をご紹介。うつわを通してみなさんの暮らしがより楽しくなりますよう、ささやかですがお役に立てれば幸いです。

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

毎年、沢山のお客様にご好評を頂いている、深山のイヤープレート。いよいよ今年もご予約受付がスタートいたしました!季節的にも、クリスマスやお年賀などウィンターギフトとしてご注文くださるお客様が沢山いらっしゃる、深山の人気アイテムです。
2026年の深山のイヤープレートは「午」。昨年の「巳」に引き続き、Sotlightのデザイナー・小池葉月さんがデザインを担当してくださいました。

Sotlightって?

sotlight
sotlight(ソットライト)はデザイナー・小池葉月さんによるイラストレーション・ブランド。
主に紙ものやテキスタイルを軸に、日常に「そっと」光を灯せたらという気持ちを込めて描いています。紙や布もの雑貨が好きな人にも、想いをつなぐアイテムとしても、手にしたときに眺めて触って楽しんでいただけるようなものづくりを目指しています。

2026年の干支は「午」
月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

左右対称に馬が向かい合っている構図

まずは2026年の干支である「午」について、どういうバランスで馬と植物を配置させるのか。そこからスタートです。馬は健康や豊作を象徴する動物として十二支のひとつとなっている動物です。「物事がうまくいく」「幸運が駆け込んでくる」などの、縁起がよい動物ともいわれています。
時間を表す際に干支を用いると午年はちょうど昼の12時。午前・午後はうまを中心に区切ったものなんですね。というわけで、午前と午後を「境界線」に見立てて、こんな風に馬が向かい合っているデザイン案とかも初期にはありました。これはこれで今までにない構図で素敵だったのですが、並べて飾った時のバランスを鑑みて馬がお皿の中を舞っているような躍動感あふれる構図に変更することに。

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

お皿の中を馬が駆け回っているイメージ

小池さんのイラストのよさでもある植物は必ず入れたかったので、夏至や6月の花から連想して様々な植物をピックアップしていきます。最終的に花菖蒲(ハナショウブ)に決定しました。花言葉は、嬉しい知らせ、あなたを信じる、優しい心。

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

紫色を綺麗に発色させるのは実はとっても難しいのです

紫の大振りの花が描かれるのは初めて。この紫色を綺麗に出すためにも、転写屋さんにご協力頂き何度も色の調整をお願いしました。
最終的に、明るい紫色ではなく少し濃いめの紫色に決定。初期のデザイン案で使われている紫色と比較するとわかると思いますが、より深みのある紫色になっています。釉薬でもそうなのですが…紫色って、赤色と青色を組み合わせることで生まれる色なので、調合(配合)がとってもとっても難しいんですね。今回、ハッキリとこの紫色を鮮やかに出してくださった転写屋さんには本当に感謝です!

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

背景の色が違うと、こんなにもイメージが変わる!

ちなみにこんなデザイン案もあったよ。
紫色の花、白い馬、そんな絵柄を引き立たせるような背景色とは…?全体の世界観を壊すことなく、メインとなっている絵柄を引き立たせるような背景色。いろんなパターンを小池さんと一緒に探った結果、葉の隙間から見える色を組み合わせてみようということになりました。同じ色で全部埋めてしまうよりも、バランスを見つつ白い空間も入れることで余白が誕生しました。

電子レンジ対応の金色

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

小池さんデザインのイヤープレートでは初の試み!2026年のイヤープレートには金色を使用してみました~。本当は艶のある金色とマットな金色を2色使って奥行のあるデザインにしたかったのですが、残念ながら電子レンジで使える金色が1色しかありませんでした…。深山のイヤープレートは飾り皿としてだけではなく、ちゃんと使える食器としてのうつわを心掛けているので、電子レンジ対応の金色を選択いたしました。
ですから、深山のイヤープレートは特別な日だけではなくぜひ普段使いにも用いて欲しいのです。そのため、干支をモチーフとはしておりますがいかにもお正月~!冬~!というデザインではなく、日常のうつわとしてのデザインを心掛けています。

2026年の干支「うま」イヤープレート 転写サンプル

何度も何度も色調整をして頂いた転写がこちらになります。これを毎年お願いしている上絵付専門のところでイヤープレートいっぱいに綺麗に貼って貰うと完成です。

過去、私も実際に転写を貼っているところを見学させていただいたのですが、さすが職人の技!って感じで隙間なくピッチリを綺麗に貼ってくださってます。

 

月々特集11月「Sotlightが手掛ける、深山のイヤープレート2026」2025年

裏面のデザインはこんな感じ。
馬を逆読みすると「まう」となり、祝宴での「舞」を連想させることから縁起がよいと言われています。表面ではボツになってしまった鏡合わせの馬たちが、裏面にちゃんといました。カワイイ。

今回、小池さんと一緒に改めて午(馬)について調べてみたのですが、知らなかった事がいっぱいあって目から鱗がポロポロと。古くから人との付き合いが深く、人の役に立ち、また人も馬を大切に扱ってきたという背景があるのです。そのため、古来より馬にまつわる諺なども非常に多いんだそうですよ。2026年の深山のイヤープレート、ぜひよろしくお願いします!

イヤープレートができるまで

小池さんが手掛けた深山のイヤープレートもこれで3枚目。過去の2枚については、こちらの特集をご覧ください。

関連記事一覧