秋なので無花果のうつわを作ってみました(2023年10月23日)
栗のうつわに続いて、無花果のうつわを作ってみました。通常、無花果(いちじく)には旬が年に2回あると考えられています。おそらく品種による違いだとは思うのですが、秋に旬を迎えるいちじく、という事で。
栗のうつわを作った時は釉薬の塗り分け(掛け分け)の練習も兼ねていましたが、今回もその練習を兼ねています。
いきなり写真を撮り忘れておりますが(記録とは)、まず最初にいちじくの上のほうの部分に黄緑色の釉薬を筆で塗って乾かします。その後、その黄緑色の部分に撥水剤を筆で塗り塗り。
撥水剤にもいろんな種類があるみたいですが、深山で使っているのはこの青い撥水剤です。油性とか水性とか違いがあるので、自分の作品に合わせて使い分けるとよいかもです。で、なぜこの撥水剤を塗るのかというと、釉薬は原材料を水で溶かした状態で使っているので、この撥水剤を塗った部分は施釉をした時に釉薬をはじいてくれるんですね。
つまり、最初に塗った黄緑色の釉薬の上にこの撥水剤を塗ると、その次に塗った別の色の釉薬をはじいてくれるので、黄緑色がそのまま発色するという訳です。
2色目(いちじくの下のほうの色)の施釉を終えたところ。青い撥水剤がそのまま見えるという事は、きちんと釉薬をはじいてくれたという事です。
そして、窯から出てきたらこんな風に仕上がりました。カワイイ…!
カワイイのだが、これは無花果に見えるのだろうか。謎。そして、最初に塗った黄緑色の部分がしっかり塗ったつもりだったけれど、思っていたよりも濃淡が出てしまいちょっと失敗してしまいました。
ところどころ、撥水剤をきちんと塗りきれずに2色目の赤い釉薬が見え隠れしている部分もありますね。今回は試作なのでまあいいとして、この技法で製品化するとなったらもっと練習しないといけませんね。
ちなみに、現場担当者に塗り分けのコツを聞きつつ、あとは独学で陶芸講座の動画とかを見ながらやってみました(笑)。便利な時代になったもんだ…。私も皆さまに何か教えてあげられるよう、技術を身に着けていきたいと思います。
商品戦略室
渡辺
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